La Paix / ヴェルサイユ宮殿

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ヴェルサイユ宮殿 Château de Versailles 正門右側の彫像<平和 La Paix>。
左側の<豊饒 L’abondance>とペアで、Jean-Baptiste Tuby (1635-1700) の作品 (1683) 。

左手で掲げているのはカドゥケウス Caducée  で、慎重・雄弁・伝令のシンボル。ギリシャ神話のエルメスが持っている杖 (蛇に咬まれた傷を治す) で、頂部に翼を付け、柄に蛇が巻き付いている。

右手には武器であるリクルトの束稈 / ファスケス を持ち、聖火 (トーチ) でそれを燃やそうとしている。また、頭には勝利と栄光のシンボルである月桂樹の冠を着けている。

左のキューピッド Amour は両手に月桂樹 laurier の小枝を持っている。

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ロマン (古代ローマ人)  Romain と呼ばれたローマ生まれの Tuby はヴェルサイユ宮殿の大庭園にある<アポロンの泉 Bassin d’Apollon (1871) >の作者だ。

ヴェルサイユ宮殿の前庭からルイ14世騎馬像を見上げながら・・

<La Paix> は奥の金色の鉄柵の右端に見える彫像。

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ジャンヌ・ダルクの祈り Jeanne d’Arc en prière

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1177マリー・ドルレアン Marie d’Orléans (1813-1839) の作品 (1837) 。

7月革命 (1830) から2月革命 (1848) の間のいわゆる7月王政のフランス王ルイ・フィリップ1世の次女で、ヴュルテンベルク公爵夫人 (1837年に結婚) は彫刻家でもあって、この作品を残した。

ヴェルサイユ宮殿にある大理石の彫像の縮小版のブロンズ (Victor Susse による鋳造) 。

<ロマン派美術館 Musée de la Vie rommantique >で見れる。

最寄り駅は メトロ 2号線  ブランシュ Blanche もしくは ピガール Pigalle

 ジャンヌ・ダルク (1412-1431) 

18号台風一過の今日は爽やかな秋晴れで気温は23度。肌寒いほどに感じられます。羽田も、新宿もさぞ気持ち良い陽気でしょう。

マリー・アントワネットの間 / ヴェルサイユ宮殿

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105ヴェルサイユ宮殿<マリー・アントワネットの間>にある マリーアントワネットと子供たち Marie-Antoinette et ses enfants 。
18世紀、最も有名な女流画家 ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン Louise Vigée Le Brun の作品。

左に長女の マリー・テレーズ、右に長男の ルイ・ジョゼフ・ド・フランス (王太子) 、真ん中に次男の ルイ・シャルル (後のルイ17世)  とおそらくお腹に次女となる マリー・ソフィー・ベアトリス。

額縁の頭部にはフランス王妃の紋章が取り付けられている。

ヘラクレスの間 / ヴェルサイユ宮殿

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国王の大居室は王の権威を見せつける豪華絢爛の装飾が施され、しかも、誰でも立ち入りが自由であったと案内をお願いしたフランス人の女性ガイドさんが説明してくれた。

その最初、< エルキュールの間 / ヘラクレスの間 Salon d’Hercule >の様子。

掲げてある絵はイタリアの画家 ヴェロネーゼ Paul Véronèse (1528-88) の作品 <Rebecca et Éliézer (1550-80)> 。ルーブル美術館にある<カナの婚礼 Les Noces de Cana >の作者。

絵の額縁上部にアポロンと左右の端に アカンサスの葉 Feuille d’acanthe 。

暖炉の上に渦巻き状に (ヴォリュート Volute ) した アカンサスの葉で飾った ヘラクレス  / エルキュール Hercule の顔。そして左右出入口アーチには王冠とモノグラム Monogramme LL 。

天井画は古典主義の画家 フランソワ・ルモワーヌ François Lemoyne (1688-1737) の作品、 <ヘラクレスの神格化 L’Apothéose d’Hercule (1733-36) >。

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ヴェロネーゼの<シモン家の宴 Le Repas chez Simon le Pharisien (1576)>
という大作もこの部屋にある。

エルキュールはローマ神話で、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスに相当する。
<栄光の間>を寓意している。

フランス王の紋章とモノグラム / ヴェルサイユ宮殿・ディアナの間

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ローマ神話の狩りと月の女神の名のついた<ディアナの間 Salon de Diane >の装飾。

中央の胸像はルイ14世で、騎馬像では不評を買った ベルニーニ Le Bernin (1598-1680) の作 Buste de Louis XIV (1665) 。台座等には産地の異なる大理石が使われている。
左右に古代ローマの女性の胸像を置いている。

左右上部に金色で飾られているのは<王の紋章>。
フランス王でもありナヴァラ王 (現:スペイン・バスク地方) でもあったルイ14世が両王国の王の紋章として使ったもの (1589-1792) で、
シールドの左三つの百合がフランス、右半分がナヴァラを表す。

王の紋章と合わせて、左は正義と権力を、右は名声を示すようにデザインされている。なお、フランス王の紋章は天井両サイドにある、紺地に金の百合三つのもの (1578-1792) 。

それらの下の金色の丸四つには王冠とルイ・ブルボンの伝統的な<モノグラム monogramme >である ダブルL (LL) が筆記体で彫られている (四角形に見える) 。
宮殿入口の鉄柵で既にみた通り。

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新ローマ法王の選出で話題になったバチカンの列柱大広場の設計をしたのはベルニーニだ。

パリの鉄柵 Grille 4   王の紋章 / ヴェルサイユ宮殿

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宮殿の前庭と中庭を隔てる鉄柵。

中央門扉の頭部にフランスの国花である百合の紋章が付いている 王冠 La couronne royale fleurdelisée を乗せた盾 (シールド) には 3本の百合の花が見て取れる。
二重のネックレスには聖霊勲章がぶら下がっている。
聖霊勲章はマルタの十字 Croix de Malte (聖ヨハネ騎士団) をベースに羽を広げた下向きの鳩と4つの王の紋章フルール・ド・リスを加えたデザイン。
アンリ3世の1578年から1792年まで (盾部分はシャルル5世の1376年以来) の間、国王の紋章として使われてきた。

門柱の両サイドには、頂部に王冠、下部に百合を乗せた盾を分離して置いて、その間にルイ14世のモノグラムである ダブルL と アポロン (ルイ14世) を配している。
<是非画像をクリックしてください。>

また、槍仕立ての鉄柵には一つ置きに百合の花を頭部に載せている。
そして、門扉の四隅と門柱の上部には太陽王の愛したひまわりの花を見ることができる。

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上の画像をクリック (2度) して拡大してもいいのだが、門扉の上部は・・

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ルイ14世の栄光/ヴェルサイユ宮殿 戦争の間

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ベルサイユ宮殿 Château de Versailles の<戦争の間 Salon de la Guerre > を飾る アントワーヌ·コワズヴォ Antoine Coysevox (1640-1720) の彫刻。
Louis XIV en empereur romain vainqueur という大理石に浮き彫りしたルイ14世の騎馬像だ。
1678年にオランダを破りナイメ―ヘンに平和をもたらした絶頂期を表現したもの。
上部では<名声を寓意>する 2本のトランペット trompette を持つ女神 ファマ Fama (ローマ神話) が王の名声を吹聴している。
下部では<祝福して物語るを寓意する>銘板とペンを持つ女神 クリオ Clio (ギリシャ神話)  が王の戦歴を書き留めている。

ギャラリー・イグレックからのお知らせ:2月の営業は終了しました。3月は3月1日から10日です。